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FXと株式投資の税金の違い


同じ資産運用として扱われることが多いFXと株式投資ですが、通貨を取引するFXと株式を取引する株式投資では性格が異なり、税金面でも負担する内容が微妙に異なります。FXと株式投資の税制面での違いを把握しておくことは、ついうっかりの納税ミスや脱税として扱われることを防ぐためにも欠かせません。今回は、FXと株式投資と違いと、税制面での差異を見てみましょう。

FXと株式投資とはなにか

そもそも、FXと株式投資とはどのような資産に投資してどのように利益を狙う方法なのでしょうか。最初にFXと株式投資について大まかに振りかえって見ましょう。

通貨を取引して値動きから利益を狙うのが主流のFX

外国為替証拠金取引(FX)は、その名前の通り証拠金として預けたお金にレバレッジをかけて通貨の取引をおこない、為替差益(キャピタルゲイン)と金利差益(インカムゲイン)を狙う取引方法です。短期間で激しい値動きをする傾向が強い通貨に、更にレバレッジをかけて取引をするため、FXは数秒や数分、数時間単位の値動きを追いかける取引が一般的です。

企業の成長を期待して株式を保有する株式投資

短期間での取引が主流となるFXに対して、株式投資は市場の成長と企業の成長に期待して、中長期に渡って株式を保有することで期待できる配当収入(インカムゲイン)を狙うのが主流の投資方法であり、短期間の値動きを追って取引をする売買収入(キャピタルゲイン)を狙う取引はあまりメジャーとは言えません。

FXと株式投資の税制面での違い

このように投資としての性格が大きく異なるFXと株式投資ですが、この違いは税制面にも及んでいます。税法では個人が得られる収入から経費を差し引いた「所得」を10種類に分類しています。
その中でも株式投資で発生した所得は発生源によって「利子所得」と「配当所得」のどちらかとして扱われるのに対して、FXの取引で発生した所得は、「雑所得」として扱われます。
株式投資から生じた所得は所得の種類に関係なく合算・課税される「総合課税」の対象になるのに対して、FXの取引から生じた所得は他の所得とは切り離して計算・課税される「分離課税」の対象となります。
つまり、株式投資であれば事前に手続きさえ済ませれば証券会社のほうで手続きを進めてくれる特定口座の対象となるので自動的に課税されます。

このように自動化が進んでいる株式投資に対して、FXでは特定口座に該当する仕組みが存在しません。そのため、年間の取引結果をまとめて確定申告をおこなう必要があります。うっかりでも確定申告を忘れると税務当局からは脱税と見なされ、良くても追加納税、悪くすると逮捕や実刑の対象となることもあります。追加納税や逮捕、実刑の手間を考えると、年度末の忙しい時期であっても、確定申告はキチンとおこなって確実に税金を納めるように注意しましょう。

おわりに

同じ資産運用でも、投資する対象が異なるFXと株式投資ではその性格が異なり、利益の狙い方も大きく異なります。また、税制上でも全くといっていいほど別のものとしての扱いをされています。そのため、年度末の確定申告では、記入漏れや間違いなどがないように、取引内容を再点検するつもりで記入するように心がけたいものですね。

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